News

ヤマト運輸、3年連続首位、パナソニックは10年ぶりに総合2位。食品関連企業がランクアップ ー 企業ブランド調査「ブランド戦略サーベイ2025」発売

株式会社日経リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新藤政史)は9月10日、主要企業600社のブランド力を測定・分析する「ブランド戦略サーベイ」の2025年版データ・レポートを発売します。

 

総合PQでは、ヤマト運輸が3年連続で600社中、1位となりました。コンシューマー、ビジネスパーソンともに安定したバランスのよい評価を得ています。 今回、総合2位となったパナソニックは毎年評価上位ながら、総合2位は2015年以来で10年ぶりです。特にコンシューマー編で30代以下の女性からの評価が上昇しました。同社は指定価格制度を導入し、魅力的な付加価値の創出に注力しており、今回は特に美容家電で評価を集めているほか、「スペースパフォーマンス(スペパ)」の良さを訴求した家電や住宅設備も展開し、生活者を取り巻く環境変化をとらえた新たなライフスタイル提案にも注目が集まったようです。日本コカ・コーラ(総合3位)、明治(総合6位)、味の素(総合7位)は、新たに総合評価でトップ10入りしました。

 

今回、食品関連企業の評価が全体的に上昇しています。コメ価格高騰の余波を受け食費や内食の見直しが進み、買い控えや低価格商品への転換が進んだようです。その中で時短調味料やコスパの良い商品を提供する食品メーカーの評価が高まり、家計の負担を抑えつつ、手軽で多様な食事を楽しみたいという消費者のニーズに応える取り組みを行っている企業が評価を集めているようです。また、コンシューマー編での評価が前年から上昇した企業群をみると、「メリハリ消費」が加速している様子も確認できます。自分の気持ちをポジティブに高めてくれるモノ・コトへの消費意欲はいつの時代も一定の層で顕在なようです。特に日用品・トイレタリー関連業界の中では、パーソナルケア関連の企業(マンダム、ELCジャパン)のスコアが上昇しました。さらに、百貨店の評価も上昇しました。

 

ビジネスパーソン編の評価では、日本マイクロソフトが2年連続1位、カシオ計算機は2位、花王は4位にランクアップしました。業種別では、昨年と同様に上位には電気・精密機械の企業が多い一方で、食品の日本コカ・コーラ、サントリー、ヤクルト本社などがスコアを伸ばし、コンシューマーPQと同様の傾向が見られます。長期化する円安やインフレ、価値観の多様化、AIの急成長とそれに伴うビジネス環境やビジネスモデルの変革を求めらる中、その変化に対応するため、知識と技術を生かしつつ、既存の枠組みにとらわれないブランド価値の再構築が注目されていると考えられます 。

 

2023年より測定を開始した「社会必要度」は、企業やその企業の製品・サービスはこれからの社会をより良く変えてくれるか、という社会課題を解決しながら、社会とともに成長しようとする企業への期待を測定する指標です。今年で3回目の聴取となりました。評価が高い企業の特徴としては、身近な商品・サービスを通じて広く生活に浸透しているだけでなく、高い技術力や商品群でグローバルでも展開していることです。日本だけでなく、これからの世界をより良く変えてくれる企業を生活者もビジネスパーソンも評価しています。コンシューマー編ではTOTOが1位、トヨタ自動車が2位、ヤマト運輸が3位で、ビジネスパーソン編では、トヨタ自動車が1位、日清食品が2位、ライオンが3位となりました。

 

今回の調査概要および調査結果のハイライトは以下の通りです。

調査概要

ブランド戦略サーベイ」は企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンという2つの視点から評価する年1回のインターネット調査です。2003年にスタートし、今年で23回目になります。今回は2025年6月に調査を実施しました。
ブランド力は「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」、「自分必要度(ビジネスパーソンはビジネス有用度)」、「プレミアム(ブランドプレミアム・価格プレミアム)」、「独自性」、「推奨意向」という5つの指標に基づいて算出した「ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価しています。

総合ランキングは消費者とビジネスパーソン両方の「ブランドPQ」のスコアを統合し、算出した「総合PQ」によるもので、各種ランキングは日経電子版、日本経済新聞で紹介されます。

「ブランド戦略サーベイ2025」総合PQランキングハイライト

  • ヤマト運輸が3年連続首位
    総合PQランキングでは3年連続でヤマト運輸が1位となりました。コンシューマー、ビジネスパーソンともに安定した評価を得ています。足元での取扱数量の増加による生活者との接点の拡大や、ビジネスパーソンからは運転手の労働環境の改善、他社との協業で物流における社会課題の解決にむけた取り組みなども評価につながったと考えられます。

  • 10年ぶりにパナソニックが総合2位
    総合2位のパナソニックは、コンシューマーで若年女性からの評価が上昇しました。パナソニックは指定価格制度を導入し魅力的な付加価値の創出に注力しており、とくに美容家電で評価を集めたようです。また「スペースパフォーマンス(スペパ)」の良さを訴求した家電や住宅設備も展開し、生活者を取り巻く環境変化をとらえた新たなライフスタイル提案にも注目が集まったようです。


  • 食品関連業界の評価が上昇
    物価高に加え、コメ価格の高騰であらためて生活者もビジネスパーソンも食品への注目が高まった環境の中、時短調味料やコスパの良い商品を提供する企業への評価が高まり、家計の負担を抑えつつ、手軽で多様な食事を楽しみたいという消費者のニーズに応える取り組みを行っている企業が評価を集めているようです。

  • ビジネスパーソンからの評価は日本マイクロソフトが1位、トップ10が入れ替わり、食品が上昇
    今年のビジネスパーソンPQランキングは、入れ替わりが激しい結果となりました。日本マイクロソフトが2年連続1位となりましたが、カシオ計算機、花王、トヨタ自動車が10位以上も順位を上げ、TOP5にランクインしています。業種別では、昨年と同様に上位には電気・精密機械の企業が多い一方で、食品の日本コカ・コーラ、サントリー、ヤクルト本社などがスコアを伸ばし、コンシューマーPQと同様の傾向となりました。

「ブランド戦略サーベイ」の特長

「コーポレートのブランド価値」を、日経リサーチ独自の調査フレームワークで見える化。

客観的な評価から、まだ見えていない自社の良さを発見できます。

  1. 多様な指標から、自社のブランドの現在地や構造を多角的に把握できます
  2. 業種を代表する600社の評価を聴取。業種横断で自社の立ち位置を把握できます
  3. 23年分のデータの蓄積から、時系列で評価の推移がわかります
  4. オンラインの画面でデータを提供。簡単な操作で様々な切り口のグラフを見ることができます
  5. 多彩な分析オプションをご用意。ブランド評価向上の道筋がわかります

価格

700,000円(本体価格)より

発売

2025年9月10日(水)
 

企業のブランド価値の構造と、過去から現在までの変遷を「見える化」し、ブランド戦略をサポートする「ブランド戦略サーベイ2025」を

ぜひご活用ください。

 

ico_information

課題からお役立ち情報を探す

調査・データ分析に役立つ資料を
ご覧いただけます。

ico_contact

調査の相談・お問い合わせ

調査手法の内容や、
調査・データ分析のお悩みまで気軽に
お問い合わせください。

ico_mail_black

メルマガ登録

企業のリサーチ、データ分析に役立つ情報を
お届けします。