ヤマト運輸、2年連続首位 「生成AI」関連企業、「インフレ時代の味方」小売業も上昇 企業ブランド調査「ブランド戦略サーベイ2024」発売
株式会社日経リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新藤政史)は9月18日、主要企業600社のブランド力を測定・分析する「ブランド戦略サーベイ」の2024年版データ・レポートを発売します。
総合PQでは、ヤマト運輸が2年連続で1位となりました。昨年に比べてコンシューマーからの評価が上昇しました。足元での取扱数量の増加傾向や「置き配」の解禁、24年問題に向けた協業も注目されています。
今回、総合2位に上がった日本マイクロソフトはビジネスパーソンからの評価が上昇しました。日本マイクロソフトは生成AI「Copilot」を業務ソフトやクラウドサービスに組み込み、いち早く収益化に乗り出すなどAI領域での活動も評価につながったようです。
キヤノン(総合8位)や富士フイルム(総合19位)もビジネスパーソンからの評価が上昇しました。半導体、医療分野での積極投資にビジネスパーソンからの注目が集まったと考えられます。
大創産業(ダイソー)やユニクロなどインフレに疲れる生活者に応える企業も上位にランクインしています。上位の食品企業は「タイパ」だけでなく生活者の「健康」を支える姿勢も評価されていそうです。
昨年より測定を開始した「社会必要度」は、社会と共に成長しようとする企業姿勢への期待を測定する指標です。今年で2回目の聴取となりました。コンシューマー編ではパナソニックが1位でした。身近な家電製品を支える技術力やユーザビリティの良さ、また環境配慮の視点などを評価する声が上がっています。昨年1位のTOTOは3位にランクイン。グローバル規模で公衆衛生の向上に寄与している点や、多様性に対応した製品開発などが評価の要因になっています。
今回の調査概要および調査結果のハイライトは以下の通りです。
調査概要
「ブランド戦略サーベイ」は企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンという2つの視点から評価する年1回のインターネット調査です。2003年にスタートし、今年で22回目になります。今回は2024年6~7月に調査を実施しました。
ブランド力は「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」、「自分必要度(ビジネスパーソンはビジネス有用度)」、「プレミアム(ブランドプレミアム・価格プレミアム)」、「独自性」、「推奨意向」という5つの指標に基づいて算出した「ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価しています。
総合ランキングは消費者とビジネスパーソン両方の「ブランドPQ」のスコアを統合し、算出した「総合PQ」によるもので、各種ランキングは日経電子版、日本経済新聞、日経MJで紹介されます。
「ブランド戦略サーベイ2024」総合PQランキングハイライト
- ヤマト運輸が2年連続首位
総合PQランキングでは2年連続でヤマト運輸が1位となりました。宅配便取扱個数は上昇基調にあり、「置き配」の本格解禁や協業などヤマト運輸が24年問題にむけて取り組む姿勢も評価されていると考えられます。 - 生成AI市場拡大を追い風に日本マイクロソフトが2位
2位には昨年から順位を上げた日本マイクロソフトが入りました。生成AIに特化したPCの市場投入や、東京都など行政での生成AI利用も進めています。 - 8位のキヤノンはビジネスパーソンの評価が伸長
キヤノンは、カメラや事務機といった従来の収益構造からの転換が鮮明です。医療機器や半導体露光装置などの成長事業における取組がビジネスパーソンからの評価を高めたようです。 - 大創産業(ダイソー)はインフレ下で生活者の味方に。17位にランクイン
昨年の55位から大きく上昇した17位の大創産業(ダイソー)は、インフレ下での生活者の節約志向に応えました。直近では米大リーグのドジャースとのパートナーシップ契約やエコ商品専門店の出店などの積極的な活動が生活者からの評価につながりました。
「ブランド戦略サーベイ」の特長
「コーポレートのブランド価値」を、日経リサーチ独自の調査フレームワークで見える化。
客観的な評価から、まだ見えていない自社の良さを発見できます。
- 多様な指標から、自社のブランドの現在地や構造を多角的に把握できます
- 業種を代表する600社の評価を聴取。業種横断で自社の立ち位置を把握できます
- 22年分のデータの蓄積から、時系列で評価の推移がわかります
- オンラインの画面でデータを提供。簡単な操作で様々な切り口のグラフを見ることができます
- 多彩な分析オプションをご用意。ブランド評価向上の道筋がわかります
価格
700,000円(本体価格)より
発売
2024年9月18日(水)
企業のブランド価値の構造と、過去から現在までの変遷を「見える化」し、ブランド戦略をサポートする「ブランド戦略サーベイ2024」を
ぜひご活用ください。