Case

真の顧客満足向上を実現するには、NPS®を使った調査(以下「NPS®・CS調査」)実施後のアクションが重要

エプソン販売株式会社
DX推進部 AC MD課

会計ソフトのマーケティングやプロモーションなどを担当するエプソン販売株式会社 DX推進部 AC MD課では、2021年からNPS®・CS調査を実施している。そして、調査実施後の2023年には、調査結果を元にしたワークショップも開催。いずれも日経リサーチの支援サービスを活用した取り組みである。今回は、NPS®・CS調査を行った経緯やワークショップ開催の狙いなどについて、同課課長の勝俣剛志氏と三浦貴之氏に話を聞いた。************************************************************************************************      

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事例のポイント

サービス活用の背景

・料金形態のサブスクリプション化により、顧客ロイヤルティの客観的評価が必要に
・NPS®・CS調査を行うにあたっては、調査ツールに加え、調査実施のノウハウの取得の必要性を実感

サービス活用後の展開

・日経リサーチの自走支援サービスを活用
・営業部門に、NPS®・CS調査の結果を、自分事として捉えてもらうため、日経リサーチの支援のもとでワークショップを開催

効果

  • NPS®・CS調査により、顧客が求めるサービスやサポート環境があるにもかかわず、そのことが伝わっていないことが明らかに。この課題を解消するために情報提供体制を改善
  • ワークショップを開催したことで、NPS®・CS調査に対する営業部門の理解が促進

幅広い製品・サービスラインアップで企業の脱炭素化に寄与

Q. 貴社の事業概要を教えてください。

勝俣氏 当社はエプソン製品の国内販売を担う会社です。プリンターやプロジェクターといったオフィス機器のほか、産業・商業用プリンター、ロボットなども手掛けています。

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Q.  企業の脱炭素化をサポートするサービスなども展開されているそうですね。

勝俣氏 セイコーエプソングループでは、環境負荷を低減する取り組みを積極的に行ってきました。そんな中、販売会社としてお客様との接点を有する当社では、お客様が抱える脱炭素化に対する課題を解決することをミッションに掲げています。

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レーザープリンターに比べて消費電力やCO2排出量を大幅に削減できるインクジェットプリンターにはじまり、水をほとんど使わずに紙の循環再生を実現する乾式オフィス製紙機など、CO2削減に寄与するプロダクトを提供しています。一方、中小企業をはじめとするお客様の多くは、脱炭素化に取り組もうにも、何から手をつければよいかわからないという悩みをお持ちです。そこで、そのようなお客様に対してアセスメントやアドバイスを行うサービスなども展開しはじめたところです。

Q.DX推進部 AC MD課ではどのような業務を行っているのでしょうか?

勝俣氏 当社では、ハードウェア事業のほか、会計ソフトなどを中心としたソフトウェア事業も展開しています。DX推進部 AC MD課が担うのは、そのマーケティングや商品・販売企画です。いずれの商材も、企業の経理部門や人事、総務など、バックオフィスの生産性向上の実現を目的としています。これらの提案は、ペーパーレス化につながり、結果として脱炭素化に貢献するものだといえます。

サービスのサブスクリプション化をきっかけにNPS®・CS調査の活用を検討

Q.DX推進部 AC MD課では、2021年からNPS®・CS調査を行っていますが、調査実施の経緯を教えてください。

 

勝俣氏 2019年に、会計ソフトの料金形態をサブスクリプション型にシフトしたことがきっかけでした。

サブスクリプション型のビジネスにおいて、持続的な成長を促すには、お客様のお役に立ち続けることで、信頼される販売会社になることが求められます。それを実現するために、顧客ロイヤルティを客観的に評価する指標が必要だと考えたのです。

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Q.NPS®・CS調査を行うにあたって、なぜ日経リサーチの自走支援サービスを活用したのでしょうか?

勝俣氏 当初は当社に合う調査ツールを提供してもらえることを軸に協力会社を探していましたが、検討を進めていく内に、お客様の本音を聞き出すには、調査で使うアンケートの設問設計が重要なことに気づきました。そこで、調査ツールの選定と併せて、アンケートの設計など、調査を適切に実施するためのノウハウも吸収できる日経リサーチのサポートを受けることに決めました。

Q.日経リサーチの自走支援サービスについての感想を聞かせてください。

三浦氏 NPS®・CS調査に対する考え方を、根本からきちんと学べたことは高く評価しています。例えば、製品やサービス以外に、営業担当者やカスタマーサポートの対応など、顧客満足度を向上させる要素があることが体系的に理解できたのは収穫の1つ。そこで得た知見は5か条(たとえば「サイクルに合わせた対応(年1回実施であれば、翌年に対策を)」)として集約していますが、現在、様々な施策を進める上で大いに役立っています。


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調査後のワークショップで調査に対する社内理解を促進

Q.貴社では、NPS®・CS調査を実施した後、社内の営業やマーケティング部門のご担当者と販売代理店の方を対象にしたワークショップ(オンラインディスカッション)を開催していますが、これはどのような狙いがあったのでしょうか?

勝俣氏 顧客接点に責任を持つ販売会社である以上は、このNPS®・CS調査の結果を全員が自分事として捉えて改善活動につなげるべきだと考えていました。中でも、今後の改善において協力を得なければいけないのが営業部門であり、販売代理店です。企画部門のメンバー含めて、お客様を主語に“同じ目線”で問題に向き合い、共に考える場が必要と捉えました。

 

その上で、メーカー営業と販売店といった従来の縦列関係から、販売代理店と私たちが遠慮せずに語り合うには、第三者のファシリテーションが必要だということで、改めて日経リサーチの支援を仰ぎました。オンラインディスカッションを行ったことで、営業部門では、VoC(Voice of Customer)活動で重視されがちな多数意見(「量」)や特定のお客様からの要望に対応するだけでなく、お客様の期待とのギャップをしっかり把握しなければ、お客様の期待には応えられないという共通認識を持つことができました。

 

三浦氏 ディスカッションを行うにあたっては、私たちの行った分析結果に加え、専門的かつ第三者的な視点からの分析も必要だと感じ、日経リサーチにも調査結果を分析してもらいました。その内容はわかりやすくまとめられていて、議論もはかどったと思います。私たちの実態を正確に理解いただき、伴走支援いただくことができました。

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また、いくら示唆に富む調査結果が出ても、それを軸に「何をしなければいけないのか?」を考えなければ、意味がありません。そう考えると今回のディスカッションの取り組みはとても有意義なものになりました。そのような取り組みを進める上でも、日経リサーチのサポートが受けられるのは心強いですね。

Q.今後の展望についてお聞かせください。

勝俣氏 NPS®・CS調査の結果をもとに、顧客接点(タッチポイント)や情報提供のあり方を改善していく予定です。ここは時間をかけて取り組むことで離反防止等につなげています。また、私たちのお客様である会計事務所様に対して、その顧客である中小企業様のエンゲージメントを可視化する支援も検討しています。そこで重要になるのが、NPS®・CS調査に基づく改善が、業績に貢献することを自らが実証しなければなりません。目指すは“三方よし”であり、お客様はもちろんすべてのビジネスパートナーと共に成長できる世界を実現したいと考えています。

 

※Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

 

 

エプソン販売株式会社   DX推進部  AC MD課
課長 勝俣剛志 氏(右) 

三浦貴之 氏(左)

 

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    ※社名・部署・役職はインタビュー当時のものです

 

 

今回のインタビュー会場のご紹介

 

エプソンスクエア丸の内

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各企業やパートナーとともに、新しいビジネスを共創していくことを目指す。エプソンが取り組む社会課題の事例や共創のもとになる技術を体感できるイノベーションエリアを新設し、ビジネスのヒントが見つかる場所として生まれ変わった。

写真家の作品展を行うエプサイトギャラリーも併設。 https://www.epson.jp/showroom/marunouchi/

 


以下、エプソンスクエア内のイノベーションエリア

(一部)

 

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ワーク&ライフスタイルゾーン  

 

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グリーンサプライチェーンゾーン

 

貴社の事業課題に応じて、最適な顧客満足度調査をご提案します。

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