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医師に聞く製薬会社ブランド評価調査③今後利用したい情報源 エムスリー、日経メディカルに現場の支持

前回までは血液がん領域の上位3社について、企業評価、各社のMR評価と信頼につながるイメージとは何かを見てきた。今回は血液がんに肺がんと乳がんを加えた3領域を対象に、新型コロナ禍で情報源の変化を余儀なくされた医師が今後どのようなソースから情報を得たいと考えているかにフォーカスした。さらに、3領域の測定32社のランキングを分野別評価とともに掲載した。
まずは今後利用したい情報源について聞いた結果を見てみよう(表1)。前回のコラムで取り上げたMRがトップで、医療情報サービスのエムスリーと日経メディカルが続いている。役職別に見ると、MRは「部長」「医長」クラスに強いのに対し、「一般勤務医・医局員」ではエムスリーと日経メディカルがMRを上回り、7割を超える状況となっている。
また、「製薬企業のWEB講演会/インターネットシンポジウム」が「製薬企業主催の講演会、セミナー」を上回った。特に、「部長」クラスはWEB講演会のスコアが5割を超えた。現在はやむを得ずWEBを利用している側面もあろうが、実際の医師の間では「リアルの講演会や学会は後方の席だと資料が見にくいが、WEB画面なら資料が見やすい」という声もあり、今後もデジタル化・マルチチャネル化の進行が想定される。エムスリーの順位もポータルサイトなどデジタルメディアでの情報提供で医師のニーズに応えた結果の反映だと言えよう。 ただ、「製薬企業のWEBサイト、モバイルアプリ」は2割程度となっている。MRの減少傾向を踏まえ、いかに効率的に医師に情報提供していくかが今後の課題となりそうだ。

表1.今後利用したい情報源(役職別)(%)

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※役職は回答数が20名以上とし、情報源は10%以上を掲載している 各情報源で最も高いものに網掛けをしている

最後に、ここまでのコラムで取り上げたがんの3領域について、製薬会社のブランド力を示すMBI(メディカルブランド指数)に基づいた測定全企業のランキングを掲載した(表2)。測定企業は肺がんと乳がんが各10社、血液がんが12社の合計32社である。自社や競合他社がどのように評価されているか、ご確認ください。

測定対象企業(50音順)

  1. 肺がん領域(10社):アストラゼネカ、MSD、小野薬品工業、第一三共、中外製薬、日本イーライリリー、日本ベーリンガーインゲルハイム、ノバルティスファーマ、ファイザー、ブリストル・マイヤーズスクイブ
  2. 乳がん領域(10社):アストラゼネカ、エーザイ、大鵬薬品工業、第一三共、中外製薬、日本イーライリリー、ノバルティスファーマ、ファイザー、ブリストル・マイヤーズスクイブ、ヤンセンファーマ
  3. 血液がん領域(12社):アステラス製薬(アステラスアムジェン)、アッヴィ、MSD、小野薬品工業、セルジーン、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、ノバルティスファーマ、ファイザー、ブリストル・マイヤーズスクイブ、ヤンセンファーマ

表2.メディカルブランド指数(MBI)全ランキング

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調査概要

  • 調査時期 2020年9月
  • 調査対象 日経メディカル Onlineパネルに登録している医療従事者のうち、肺がん、乳がん、血液がんの各領域で過去3カ月以内に処方を行った医師

    回答数 肺がん 103人、 乳がん 100人、 血液がん 100人
    質問数 20問(認知、イメージ、MR評価、情報提供経路、今後希望する情報提供経路等)

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