日経リサーチは、ビジネスパーソン3,008名に「仕事上の困りごと」を調査した。

　本コラムでは、提示した16の困りごとの中で、企画・営業部門の悩みが多かった「営業・マーケティング」「顧客管理」、資材・購買部門で多かった「資産・コスト管理」「仕入れ・調達」について、自由回答で聴取した具体的な悩み・課題を紹介する。

営業・マーケティング

　特に製造業においては、プロダクトアウトになっていることや、環境変化への対応ができていないなど、マーケティングに関する問題意識が強かった。運輸・郵便業では、カスタマー対応を含めたモチベーション維持が課題になっている。

顧客管理

　顧客管理に関しても、製造業において「特定の人物に情報が集中」「管理が厳しすぎる」などの声が多く挙がった。比較的データ活用が進んでいると思われる情報通信業においても、「横断管理が難しい」「ツール利用が定着しない」などの声が挙がっており、どの段階においてもスムーズな活用には様々なハードルがあるようだ。

資産・コスト管理

　人件費や資材費などの高騰に関するコメントが多かった。他方、一人ひとりのコスト意識の低さに言及する声もあり、社内外に問題がある状況が分かった。

　財務部門でも、長期的視点でのコスト管理には課題が多い。社外への交渉・取引先開拓とともに、一般社員への教育や財務部門へのサポート・アドバイスなどにもニーズがありそうだ。

仕入れ・調達

　円安の影響やサプライチェーンにおける交渉・関係の難しさについて、卸売業・小売業、製造業のコメントが目立った。