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顧客満足、携帯電話でpovoが初の1位 ヤマト運輸は16年連続 5ブランドはおすすめ度・感動指標も首位 10業種86企業・ブランド調査|2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査結果

顧客満足、携帯電話でpovoが初の1位 ヤマト運輸は16年連続
5ブランドはおすすめ度・感動指標も首位 10業種86企業・ブランド調査
2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査結果

 

株式会社日経リサーチが利用推進パートナーとなっている「JCSI(日本版顧客満足度指数)」の2024年度第1回調査(2024年5月実施)の結果が発表されました。

JCSIは日本最大級の顧客満足度調査で、合計9つの指標を調査していますが、昨年度からは「顧客満足」に加え、新たに「推奨意向(おすすめ度)」と「感動指標」の2指標も結果を発表しています。今回は10業種(百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食、カフェ、携帯電話、宅配便、証券、MVNO)の有力86企業・ブランド(ランキング対象は74)について各指標を測定しました。

今回は宅配便でヤマト運輸が16年連続、ドラッグストアコスモス(旧ディスカウントドラッグコスモス)とスーパーマーケットのオーケーが14年連続で満足度1位を達成する一方、携帯電話でpovoが初めて首位に立ちました。また、ドラッグストアコスモスのほか、阪急百貨店、コンビニエンスストアのセイコーマート、カフェのスターバックス、MVNOのmineoの5ブランドは顧客満足、おすすめ度、感動指標の3冠に輝きました。

以下、業種別に顧客満足を中心とした3指標のスコアを見ていきます。

百貨店(6企業・ブランド)は阪急百貨店がスコアはダウンしたものの、8年連続で顧客満足1位となりました。2位には伊勢丹が急浮上し、1位と2位の差は昨年度の2.8ポイントから1.4ポイントに縮まりました。阪急百貨店はおすすめ度、感動指標もトップで、2位にはどちらも伊勢丹が入りました。

スーパーマーケットは今年度からディスカウントストア(5企業・ブランド)と総合スーパー等(4企業・ブランド)というサブカテゴリーを設けました。昨年度ランキング対象外だったコストコとトライアルがディスカウントストアでランキングの対象になったため、スーパー全体の対象企業・ブランドは9に増えました。コストコは早速、顧客満足の2位、おすすめ度と感動指標の1位に登場、トライアルも顧客満足で3位に入りました。ただ、顧客満足で1位のオーケーと2位の差は昨年度よりは縮まったものの、依然、2.9ポイントの開きがあります。総合スーパー等は顧客満足と感動指標がイトーヨーカドー、おすすめ度はイオンが首位でした。

コンビニエンスストア(6企業・ブランド)は北海道を中心に展開するセイコーマートが9年連続で顧客満足1位に輝きました。スコアも昨年度から2.6ポイントの大幅アップとなり、2位のデイリーヤマザキとの差は8.3ポイントまで広がりました。セイコーマートはおすすめ度でも2位のデイリーヤマザキとの差を広げています。

ドラッグストア(7企業・ブランド)では店舗名を変更したドラッグストアコスモスが3指標とも昨年度とほぼ同スコアを獲得し、3冠に輝きました。ツルハドラッグが顧客満足で2位に上昇しましたが、首位と2位との差は昨年度の3.1ポイントから5.1ポイントに広がりました。

飲食(17企業・ブランド)は4つのサブカテゴリーの中から、レストランチェーン(洋食)のサイゼリヤが81.1ポイントの高得点で顧客満足4連覇を達成しました。2位はファストフード店(洋食)のモスバーガーで、こちらも好スコアでしたが、1位と2位の差は2.5ポイントに開いています。3位はファストフード店(和食・中華)の丸亀製麺でした。レストランチェーン(和食)で首位の木曽路はおすすめ度と感動指標では飲食全体のトップでした。

カフェ(5企業・ブランド)は前回コメダ珈琲店に顧客満足の首位を奪われたスターバックスが2年ぶり4回目のトップに返り咲きました。2位はドトールと昨年度と同じミスタードーナツがともにスコアを上げて並びました。スタバはおすすめ度と感動指標もコメダ珈琲店から首位を奪っています。

携帯電話(9企業・ブランド)は大手3社のオンライン専用ブランドというサブカテゴリーで顧客満足1位だったKDDI系のpovoが全体でも初のトップになり、LINEMOの3連覇を阻みました。スコアも昨年度より2.3ポイント伸ばし、感動指標でも首位になりました。昨年度3冠を達成したLINEMOはおすすめ度の1冠に終わりました。大手キャリアのメインブランド・サブブランドでトップになった楽天モバイルが全体でも3位に入り、トップ3を独占していたオンライン専用ブランドの一角を崩しました。

宅配便は今回もヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3企業・ブランドの中で、ヤマトが圧倒的強さを見せて顧客満足16連覇を達成しました。ヤマトはおすすめ度でも首位に輝きましたが、感動指標は昨年度に続き、佐川急便がトップになりました。

証券(7企業・ブランド)はSBI証券が8年連続で顧客満足トップになりましたが、2位に上昇した楽天証券とのスコア差はわずか0.6ポイントに縮まりました。おすすめ度は松井証券とマネックス証券、感動指標は楽天証券が首位で、ネット証券4社は3指標でいずれも上位を独占しています。対面証券3社では昨年度は大和証券が3指標とも1位でしたが、今年度は顧客満足とおすすめ度が野村證券、感動指標はSMBC日興証券が首位でした。

このほか、サービス業の中で注目を集める業種を対象にした特別調査を、格安の携帯事業者であるMVNO(仮想移動体通信事業者)について実施しました。対象はBIGLOBE モバイルが外れ、J:COM モバイルが入り、昨年度と同じ5企業・ブランドの中から、関西電力グループのオプテージがサービスを提供するmineoが3年連続でトップになりました。おすすめ度と感動指標もmineoが昨年度に続いて首位でした。

JCSIは米国ミシガン大学で開発された顧客満足度指数をベースに、経済産業省の支援のもと、日本生産性本部のサービス産業生産性協議会(SPRING)が開発した指数で、当社はJCSI開発当初から深く関与してきました。
各業種のランキングは日本生産性本部サービス産業生産性協議会(SPRING)のプレスリリースをご覧ください。
https://www.jpc-net.jp/research/detail/006974.html

当社はJCSIの利用推進パートナーとしてレポートなどを販売するだけでなく、JCSIをベースにしたカスタマイズ調査を企画・設計いたします。
 

 

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