顧客満足、旅行業でHISが初の1位 ソニー銀行は3年ぶり返り咲き 2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査結果
顧客満足、旅行業でHISが初の1位 ソニー銀行は3年ぶり返り咲き
HISとカーブスはおすすめ度・感動指標も首位 8業種84企業・ブランド調査
2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査結果
株式会社日経リサーチが利用推進パートナーとなっている「JCSI(日本版顧客満足度指数)」の2024年度第2回調査(2024年6~7月実施)の結果が発表されました。
JCSIは日本最大級の顧客満足度調査で、合計9つの指標について測定していますが、昨年度からは経営目標に活用しやすい指標として、「顧客満足」に加え、新たに「推奨意向(おすすめ度)」と「感動指標」の結果も発表しています。今回は8業種(通信販売、旅行、エンタテインメント、フィットネスクラブ、銀行、ガス小売り、QRコード決済、電子マネー)の有力84企業・ブランドについて調査しました。
今回は通信販売でヨドバシ・ドット・コムが10年連続、フィットネスクラブのカーブスが2014年以降連続で満足度1位を達成する一方、旅行でHISが初めて首位に立ち、ソニー銀行は3年ぶりでトップに返り咲きました。また、カーブスとHISは顧客満足、おすすめ度、感動指標の3冠に輝きました。
以下、業種別に顧客満足を中心とした3指標のスコアを見ていきます。
20企業・ブランド(以下、「企業・ブランド」は「社」と表記)を調査した通信販売は昨年度より1社多い15社がランキング対象になり、ヨドバシ・ドット・コムがスコアを1.8ポイント伸ばして10年連続で顧客満足1位となりました。2位のオルビス、3位のファンケルオンラインもスコアを上昇させましたが、1位と2位は依然4.8ポイントの開きがあります。
通信販売は5つのサブカテゴリーがあり、ECモールは楽天市場、テレビショッピング・カタログ通販はセシールと入れ替わりでランキング対象になったジャパネットたかた、化粧品・健康食品はオルビス、家電量販店はヨドバシ・ドット・コム、衣料品店は新たにランキング対象になったドットエスティがそれぞれトップでした。ヨドバシ・ドット・コムはおすすめ度も1位でしたが、感動指標はドットエスティにかわされ、2位に後退しました。
旅行は今年度からネット専業型旅行サービス(5社、ランキング対象は4社)と総合型旅行会社(8社)というサブカテゴリーに分けられ、総合型でトップになったHISが初の全体1位に輝きました。HISは昨年度、5位以内にも入っていませんでしたが、大幅にスコアを伸ばし、4連覇中だったジャルパックを0.1ポイント差でかわしました。おすすめ度と感動指標もHISが首位に立ちました。ネット専業型は一休.comと楽天トラベルが同点1位でした。
エンタテインメントは7社(ランキング対象は5社)の中から昨年度2位の劇団四季がスコアは微減ながら、2年ぶりにトップになりました。2位は同3位の東京ディズニーリゾートで、5月に新エリアが開業したものの、昨年10月の値上げの影響か、満足度は1.1ポイント低下し、1位とは4.2ポイントの差がつきました。おすすめ度は劇団四季、感動指標は東京ディズニーリゾートが首位でした。昨秋明るみに出た劇団員死亡問題に揺れた宝塚歌劇団は、昨年度3指標とも1位でしたが、今年度はいずれも3位以内に入りませんでした。
新たにチョコザップが調査対象に加わったフィットネスクラブ(7社、ランキング対象は5社)はカーブスがスコアを1.9ポイント伸ばして2014年以降連続で1位になりました。おすすめ度と感動指標もトップです。2位には昨年度4位以下だったコナミスポーツが急上昇しましたが、カーブスと2位との得点差は昨年度の0.3ポイントから2.1ポイントに開きました。
銀行はメガバンク・他(5行)と新形態銀行・他(10行、ランキング対象は9行)という2つのカテゴリーの中から、新形態でトップのソニー銀行が昨年度の2位から3年ぶりに首位に立ちました。2位は新形態2位のauじぶん銀行で昨年度の4位からスコアを3.1ポイント伸ばしました。昨年度首位の住信SBIネット銀行は3位に後退しました。おすすめ度はソニー銀行が、感動指標はauじぶん銀行がトップでした。メガバンクの顧客満足1位は今年も埼玉りそな銀行でしたが、例年通り、各指標の上位は新形態銀行が独占しました。
このほか、サービス業で注目を集める業種を対象にした特別調査を3業種で実施しました。
ガス小売(9社、ランキング対象は6社)は西部ガスがスコアを2.1ポイント落としたものの、昨年度3位から上昇した大阪ガスをわずかに上回って5年連続で1位になりました。おすすめ度1位も西部ガス、感動指標は大阪ガスがトップでした。
ファミペイが初めて調査対象に加わったQRコード決済(7社、ランキング対象は6社)は楽天ペイがd払いを0.1ポイント抑えて2年連続で1位になりました。おすすめ度も首位でしたが、感動指標はau PAYがトップでした。
電子マネーは6社の中から、QUICPayが2年連続で首位に立ちました。スコアを1.1ポイント落としたものの2位に入ったWAONが、おすすめ度と感動指標では1位になりました。
JCSIは米国ミシガン大学で開発された顧客満足度指数をベースに、経済産業省の支援のもと、日本生産性本部のサービス産業生産性協議会(SPRING)が開発した指数で、当社はJCSI開発当初から深く関与してきました。
各業種のランキングは日本生産性本部サービス産業生産性協議会(SPRING)のプレスリリースをご覧ください。
https://www.jpc-net.jp/research/detail/007024.html
当社はJCSIの利用推進パートナーとしてレポートなどを販売するだけでなく、JCSIをベースにしたカスタマイズ調査を企画・設計いたします。
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