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2026年度診療報酬改定 薬剤師2648人のホンネは <先発薬の自己負担拡大>

日経リサーチは「日経メディカルOnline」に登録する2648人の薬剤師を対象にアンケートを実施した。今回は「先発薬の自己負担拡大」について現場の声を紹介する。

 

先発薬の自己負担拡大―賛成が7割以上

2026年度の診療報酬改定において、長期収載品(先発医薬品)を選定療養化し、患者の自己負担割合を従来の「差額の4分の1」から「2分の1」へと引き上げる方針が示されている。これに伴い、日経メディカルOnlineに登録する薬剤師2,648人を対象に意識調査を実施したところ、全体の73.4%(1,944人)がこの自己負担拡大に「賛成」または「どちらかとい
えば賛成」と回答した。

 

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▼賛成の理由―最多は「薬剤費抑制」、施設間で異なる視点

賛成の理由として最も多かったのは「薬剤費抑制と保険財政を守るため(40.4%)」であり、次いで「先発希望者のコスト負担は当然(28.4%)」となった。施設別では、病院の賛成率67%に対し、調剤薬局は77%と高い傾向を示している。 この背景には、2026年度の調剤報酬改定における「後発医薬品調剤体制加算」の廃止と、新設された「地域支援・医薬品供給対応体制加算」への移行が影響していると考えられる。新加算の算定には高い後発品使用割合が求められるため、薬局経営において選定療養(患者の自己負担引き上げ)による後発品への切り替え促進は、要件クリアの重要ポイントになる。アンケートの選択肢にはないが、こうした報酬改定への対応という経営的な背景も、調剤薬局勤務者の高い賛成率に寄与していると思われる。

 

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一方で、「反対」または「どちらかといえば反対」と答えた割合は全体の8.7%(232人)と少数にとどまるものの、病院勤務者では「供給不足なのに患者負担を強いるのは理不尽(61.8%)」が最多となり、調剤薬局勤務者では「窓口でのクレームや説明時間が大幅に増える(54.4%)」が最多。特に薬局は日常業務で想定される課題が挙げられた。

 

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以上のことから、今回の自己負担拡大(2分の1への引き上げ)は「医療費抑制の必要性」という視点では現場の7割以上の高い支持(納得感)を得ていると言える。しかし、本制度を定着させるためには、少数だが懸念がある「医薬品の安定供給体制の確保」および「国による国民への制度周知(現場の窓口負担軽減)」といった課題に対して、対応の検討が早急に必要だろう。


次回コラム(6月初旬公開)では、2026年度診療報酬改定の「医療DX推進体制整備加算 」についての現場の声を紹介したい。 

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